山車

山車といってもねぷたではありません


追手門広場(弘前城追手門&市役所の向かい)に山車展示館という施設があります
観光館の東側にひっそり建っています



あんまりひっそり過ぎて市民でもその存在を知らなかったり
何か建物あるけど中には何があるのか知らなかったり・・・


実は私も5〜6年前まで、建物があるのは知っているけど
中に何があるのかは知りませんでした(ねぷたが入っているのかと思ってました)


この中には弘前八幡宮祭礼の際に神輿の露払いとして
各町会が出した山車が展示してあります
始まりは四代藩主の時代、天和2(1682)年8月15日
弘前八幡宮祭礼は藩主が参勤交代を終えて無事に帰城した喜びを
城下の人たちと分かち合うため始められたそうです



茂森町の町印


山車「大根山」







本町の町印「諌鼓」


山車「黄石公と張良山」






明治15年以降、弘前八幡宮祭礼が途絶えてしまってから
各町会の山車も散逸してしまい、現存しているのは
ここで保管している7台だけだそうです


各町会の豪商が競って京都などから高価な衣装を取り寄せたり
町人文化の粋を集めたものだったそうです
衣装で一番古いものは270年くらい前のものもあるとか


上の写真:茂森町は常設の芝居小屋が設けられていた所なので
町印には羽織を着た申と、太鼓をたたく唐子
山車はここにある中で一番インパクト大です、大根だけ
ふたまた大根といって聖天様(歓喜天)を表しているそうです
一説には茂森町に大きな八百屋があったからだとか


下の写真:本町の町印は諌鼓の上で鶏が遊んでいる=平和のシンボルなのだとか
山車は何か難しい名前ですが中国の修身が題材になっています




土手町の山車「猩々山」
土手町に大酒造家が軒を連ねていたので



東長町(ひがしながまち)の山車「布袋山」





和徳町(わとくまち)の山車「米山」
俵の頂上にはなんと和徳稲荷神社の
ご神体である狐を借りて乗せていたそう





いよいよ観光パンフレットみたいになってきました
かなりいっぱいいっぱいです


展示館にはこのほかに鍛治町、紺屋町・浜の町の山車も展示してあるのですが
題材が半身鬼・半身蛇だったり、鬼女だったりで
ちょっと怖い感じだったので写真はなしです


戦後のいつ頃か知りませんが、山車が練り歩いたことがあるそうです
弘前八幡宮の祭礼としてなのか、イベントだったのか分かりませんが
叔父が和徳町(祖母の実家があったので)の山車を引っ張ったことがあると言っていました


歴史的に価値のあるものなのに、地元ですらあまりにマイナーなので
ちょっと可哀想な山車展示館ですが入場は無料
解説ビデオが座って見られるコーナーもあります
たくさんの方に見て欲しくて、ついつい説明ばかりになってしましました


そしてなぜか一緒にこんなものも展示してあります



ミニねぷたと剛情張大太鼓(ごうじょっぱりおおだいこ)
太鼓はねぷた祭りのときここから出陣します