ふと考えたこと

先日、観光で他県からいらした方に
「青森の人って優しいですね」と言われ
「青森以外に住んだことがないからよく分からないけど?」
と間の抜けた答えをした私


県外から移住した人が青森のことを「排他的だ」と言っているのを
新聞の投書など読んだりすることがあったので
そういう地域性があるのかな、と漠然と思っていました
だから外から来た方に優しいと言われたことに違和感があって
答えに戸惑ったのかもしれません




雪国はただ単に中央からの距離が遠いとか
流通や情報の量的な少なさとか遅さとか
そういういわゆる田舎の不便さの他に
雪が降るということで起こる生活の不便さがあります
その不便さを補うために、お互いに協力し合わなければ
生活できないところが多々あるわけで
雪国ならではの思いやりのようなものはあるのかもしれません


除雪が行き届かない小路に入れば、轍が3本というのはごく日常のことで
対向した車が突き進むとお互いに前に進むことができなくなる
だから、数十メートルも先から来る対向車を
すれ違うことができる場所で待つのは当たり前のことだし
お互い様だから、待ってもらった方は対向車に会釈をして通り過ぎる
人一人しか通れない一本道の歩道ですれ違う時は
どちらかが道を譲るために雪の中に入らざるを得ない
子供も大人も譲って貰ったら「ありがとう」と言う




「優しい」と言ってくださった方に
こういう思いやりの気持ちはあるかも、と漠然とした話をしたのですが
何かしっくりこない、きっと違う、でも何だろう?
考えるとはなしに何となく気になっていました、ここ何日か・・・




こんな真冬の寒い時期に、北国に来たいと思い
この旅が楽しかったと言ってくれる
あなたがそういう人だからみんな優しくしたくなる
そういうことかな、と


観光で来る人なんだから、みんな来たいと思って来るでしょ?
と思われるかもしれませんが、意外とそうでもないんですよ
ツアーに組み込まれているからなんとなくとか
ひと口に観光と言っても来る人の気持ちはいろいろだし
さくらまつり一つをとってみても人それぞれ
さくらなんて自然のものですから
去年の満開の時期に一つも花が咲いていないということもあります
そんなとき、騙されたとか、二度と来ないという人もいるし
花が咲いていない桜の木を見て
これが満開だったらどれだけ素晴らしいか
今度こそは満開の時に来たい、日帰りでもいいからという人


前者は残念な気持ちの表れで、これが普通の感想なのかもしれませんが
言われた方は返す言葉が難しいし
いやいやそう言わずまた来てくださいとは言いにくい
こういう人にこそフォローが必要なのかもしれませんが
気持ちとして後者には優しくしたくなります


どんな人にも等しく同じ態度で、ってもの凄く難しい
私は相手の出方でかなり違う態度をとってしまうし
逆に冷たい態度をされた時に、それが自分の態度に起因しているかも
なんて思いもしないで怒ったり悲しんだり・・・




      人は鏡だから




みんなが優しかったのはあなたが優しいからですよ




こいうことを、その場ですぐ伝えられなかったのが何悔やまれて
こんなところで呟いてみました
あ、でも面と向かっては恥ずかしくて言えないかも・・・




今日は写真なしですね、こういう日もたまにはあるということで