感謝する日

今日、買ったもの


ル・ショコラさんのその名も「ル・ショコラ」



自分用ではありません
今日は父の誕生日
といっても、父は彼岸の人なので
仏壇にお供えするんですけどね


今日は完全にワタクシゴトなので、閉じますね
(今まで閉じ方を知らなかっただけなんですけど)




父は職業柄か、目つきが厳しいと言われることがあって
(本人はそれをちょっと気にしていた)どちらかといえば強面
昭和一桁生まれで、口数も少ない、昔気質の人
成長期を戦前から戦中・戦後の食糧事情の悪い時代に過ごしたため
食べ物に関してうるさいことは言わず
母の出したものは何も言わず食べるような人
それでも、特別気に入ったものは「これ、めえな(美味しい)」と言ったり
帰宅したらテーブルの上に「サツマイモ食いたい」(ので蒸かしておいてくれ)
という書置きがあったり(しかもマジックできちんとレタリングしてある)
そういうところは妙に素直な人でした


意外にも甘いものが好きで、飴をよく買っていました
読書家だったので、実家の2階にある父の書斎には
天井が抜けるのでは?と母が心配するほどの蔵書があり
その読書のお供がほうじ茶と飴
飴をなめながらお茶を飲むのが好きで、なぜか私にも勧めるくらい




母は毎日、仏壇にお膳をお供えします
三回忌が過ぎた頃、もういいんじゃない?とか
まだお供えしているの?と周りから言われたみたいですけど
亡くなる前の約半年は持続点滴のみで、口から入れるのは水と薬だけ
食べたいものが食べられずに亡くなった父がかわいそうで
やめることができないらしいです
「お膳といっても、特別なものを作るわけじゃないし」なんて言っています
実家の宗派のお膳は、ご飯、汁物、煮物、和え物、お漬物
ご飯だけ三つお供えする宗派のあるみたいなので
それに比べればちょっと手間が多いかもしれませんけど


そんな感じなので、私は月命日や誕生日などにお菓子をお供えします
仏前に洋菓子ってどうなの?って感じもしなくはありませんが
故人が好きなものはお供えしてもいいよね、ということで
母と勝手に我が家ルールを決めています
ということで、お誕生日にはチョコレートケーキなんですね
(やっとつながった、長いよ)




ふと思い出したのは、父のお気に入りのテレビ番組
タレントさんが田舎に行って、泊めてもらう家を探すっていうの
あれを見るたびに「何でみんな断るんだ!」と怒っていました
「家に来たら、絶対泊めるからな」と母に宣言し
母は「散らかっているから恥ずかしいよ」と言い
「(田舎だけど)こんな住宅街は番組的に面白くないから絶対来ないって」と
娘に突っ込まれても、「いや、来るかもしれないから」と譲りませんでした
結局(当然ながら)泊めて欲しいタレントさんは来ませんでしたが


なんで、あんなに泊めたかったのだろうと今頃、改めて思います
縁を大事にする人だったというのは、以前どこかで書いた気がしますが
人が好きな人だったのかな(そこは私似なかったのね)
仕事で知り合ったと思われる人、いろんな人が家に飲みに来ていました
子供だったので、なんでそういう人が遊びに来ているのか全くわかりませんでしたけど
ちょっと知り合っただけの人を平気で家に招く人だったのだと思います
母は大変だったと思いますよ、とにかく急にお客さんが来る家でした
「よくやってくれる」と母を労う父
ありがとうとは言いませんでしたが、気持ちは伝わっていたのでしょうね
母も「来るなとも言えないじゃない」とか言いながらもうれしそうでした




恥ずかしいくらい長くなっていますけど・・・


自分が親孝行だったかと言えば微妙ですが、親不孝ではなかったと思っています
私は父が36歳のときの子供なので、当時としては結構高齢
参観日なんかでお父さんが並ぶと、明らかに自分の父親だけが年上なので
「おじいちゃんなのか?」と同級生にからかわれたりして嫌だった頃もありました
成人する頃には、自分は他の同じ年の人より早く父親を亡くするという事を
漠然と覚悟していたところがあって、石に布団は着せられないから
早いうちに親孝行をしておかないと、という焦りのような気持ちも同時にありました


現実は、自分の漠然とした予想よりも遥かに早く
父は亡くなってしまったので、色々な後悔は今でもあります


私が弘前の話をするときに、よく父の話が出てくるのは
弘前に関する基礎知識は父から貰ったものなので
趣味が読書だけあって、博識な人でした
そんな父との会話の時間は、楽しかったなと今になって改めて思います


だから、何でも願い事をかなえてやる、と魔法使いに言われたら
プラチナなチケットが欲しいとか
宝くじで3億円とかいろいろあるかもしれませんが
私のお願いはきっと「父ともう一度話がしたい」です、たぶん・・・






私は言葉が足りないタイプで、いつも反省ばかりなんですが
感謝の気持ちを言葉で伝えるということをしてきていないなと思います
自分の誕生日に親に感謝するなんて、正直考えたこともなかったし
ましてや、直接「ありがとう」なんて恥ずかしくて言えない


だから、そういうことがごく自然にできる人がいることを知ったときは
驚いたし、その人を尊敬しました


でも今年の自分の誕生日には、母に「ありがとう」と伝えたい
けど、できるか〜?今更、この歳になって
「急に何?」って気持ち悪がられるかもね




最近の記事、アッサリ目の日が多いのに、今日のこのボリュームなんでしょう?
今日は特別な日なのでお許しください
最後まで読んでくださった方ありがとうございました