被災地ではないここで

今日は吹雪だったり日が差したり忙しい?天気でした


本日、無駄に長くなってしまいました
ということで、いきなりですが閉じます




食料自給率都道府県別データがあることをご存知ですか
自給率なので、農業が盛んで人口の少ないところが高い数値になります
だから、東京都や神奈川県、大阪府などは1〜3%です
(しかし、恐ろしい数値だわ)


以下、農林水産省・東北農政局の統計データから引用します
(平成19年度の概算値です、確定値データが見つけられませんでした)


食料自給率(カロリーベース)が100%を超える道府県は以下のとおり


 1 北海道198%
 2 秋田県177%(21%)
 3 山形県133%(24%)
 4 青森県119%(64%)
 5 岩手県104%(39%)
 6 佐賀県101%
 ※( )内は米を除く自給率

カロリーベースではなく生産額ベースにすると
宮崎県や鹿児島県が上位です、高く売れるものを生産しているということですね
でも、この生産額ベースでも青森県は3位です
注目したいのは、米を除いた自給率青森県がダントツだということ
野菜・果実・魚介類で250%を超えています
中でも果実は569%、これはりんご王国ならではの数値です


別に青森県自給率が高いことを自慢したいわけではなく
先日の地震の後、弘前で起こったことについて色々考えているうちに
食料自給率についても調べてみただけなんですけど・・・




前に書く必要がない、って書きましたけどやっぱり少し書きますね


弘前地震直後から、長いところで翌日の19時頃まで停電しました
だから停電時間は長くても1日ちょっと
でも、翌々日には朝からガソリンスタンドに大行列
スーパーではカップめん、パン、缶詰、冷凍食品、米の棚が空


人が不安になるとこういう行動をとるものか、と正直驚きました
1日の停電にも耐えられない、物流が途絶える不安に買いだめに走る
ここは、こんなに災害に弱い地域だったのかしら?いつから?




思い起こせば、弘前でこれだけ大規模に停電が起きたのは約20年ぶり
1991年9月30日未明に青森県を直撃した台風19号以来です
あれから、もう20年経ったのかとちょっと驚いています
あの時は、屋根が丸ごと飛ばされたり
屋根のトタン板がはがれ飛んだ家は数知れず
電柱が倒れて民家を直撃、国道の信号機は90度横を向いていたり
なにより、収穫前のりんごが壊滅的な被害を受けました


停電は長いところでは1週間以上かかったけど
今回のような混乱は記憶にありません
まだ学生だったから、分からなかったのかもしれませんが
皆、淡々と復旧するのを待っていたように思います


20年前と今と、何が違うのだろう?


20年前になくて今あるもの、それがヒントかな


当時、市内にあったコンビニはたぶん2軒で
24時間営業ではなかったかもしれません
缶入りのウーロン茶や緑茶が出始めた頃
(500mlのペットボトルが解禁されるのは1996年)
水を買って飲むようになるのも、もう少し後だと思います
携帯電話はもちろんないし、ポケベルもまだかも
(「ポケベルが鳴らなくて」という曲が流行したのが1993年)
大型スーパーもありませんでしたが、逆にお店には定休日がありました
一番大きな違いは、やっぱりインターネットかな


流通が発達し、24時間、1年中営業しているお店ができたこと
欲しいものはいつでも買うことができるという安心感から
買い置き、ということをしなくなり
それに加えて家で調理をするということの絶対量が減っているのだと思います
20年前はスーパーのお惣菜コーナーもちょっとしかなかったし
お惣菜=お母さんの手抜きという悪いイメージがあって
需要自体が少なかったのではないかしら
私は自分はめったに買わないけど
お惣菜を買って食べること自体は悪いとは思っていません
おうちで全部手作り、って理想的かもしれないですけど
そういう時間的な余裕のない人だっているし
お惣菜を買うことで家事労働の時間が短縮できたら
その時間、ゆっくり家族とお話する時間にまわすのだってアリだと思うんです


でも、今回のように電気が止まってお店が営業できない
さらに流通が止まるという事態が起きたとき
全ての食を、できたものを買って食べる
というスタイルが常習的になっている人
そういう人は1日ももたない
実際、停電後に、兄の同僚で「食べるものが売っていない」と
ほぼ1日何も食べていない状態で出勤した人がいたとか
その人の家がオール電化だったのかどうかまでは知りませんが
弘前で止まったのは電気だけ、ガスも、水道も普通に使えました
(高層アパートでは翌日水が出なかったところもあったらしい)
家に食材があれば、調理をすることは可能でした



皆さん、もっと食料を自前で備蓄しませんか?
せめて非常時に1週間、買い物ができなくても何とか食いつなげるくらい
常温でもある程度は日持ちする根菜類、いも類
豆やキノコ類の乾物、乾麺、缶詰、瓶詰
電気が通っていれば、生鮮食品だって冷蔵庫で保存できるし
冷凍庫だって使い方次第、いろいろ保存できるでしょう?




今回謎だったのは、商品棚からなくなったのものの一つが米だったこと
米が家にないってこと??
一体この国はどうなっているのか心配になりました




さて、最初に書いた食料自給率の話に戻ります 
(遠回り過ぎですね、ゴメンナサイ)
私は、以前にも書きましたけど、食べ物に対して特別なこだわりはありません
ありませんが、普段は旬のもの、地元のものを買うように努めています
遠くからたくさんの輸送料・燃料を使って届いたものと、地元から仕入れたもの
同じ値段だったら?もちろん、地元のものを買います
では、遠くから来たものの方がちょっと安かったら?
私は迷わず、地元のものを買います
それが地元の産業を応援することになるから
高いって言っても、旬のものは馬鹿みたいに高いことはありませんし
そうやって、食料自給率を上げる努力は
消費者の側にも必要なことだと思っているので


もちろん、食料自給率は生産した量から計算しているので
自県の人が買おうが、他県の人が買おうが、そこは関係ありませんけどね
でも、同じ国内だといっても、今回のように流通が滞れば
頼りになるのは地元のものです
そういう意味では青森県は心配が少ない県と言えます
農業が盛んではない県、そういうところはいざというときのリスクが高いことを
覚悟のしておく必要もある、というのは厳しい言い方かしら?
もちろん、緊急時には国内・外にかかわらず、支援は行われますから
これまで書いたことは被災地じゃないけど
流通が途絶えたという特殊状況下での話しになりますが



それにしても、地震の後にカップめんがなくなる現象はどうにも理解できないの
皆さん、どういう状況を想定してカップめんが必要と思うのかしら?
お湯さえあれば、食べられるから?お湯が沸かせるなら料理できるのに
世の中、そんなに料理しない人ばっかりになったのかな
今のカップめんは美味しくなっているみたいだけど
カロリーが高いからエネルギーの補充にはなるけど、栄養価低そう・・・


バナナがなくなったのは分かる、即効エネルギーチャージできそうだから
でも、ビタミン補充とか日持ちを考えたら柑橘類かな、とか
あ、そうだ、そうめんとかパスタ類とか乾麺もスーパーの棚からなくなっていました
でも、日本人、基本は米でしょう?1日3食分、1ヶ月間もつ分のお米
これだけは、各家庭で備蓄しませんか?




友達が先週、春物を買おうとインターネットのショッピングサイトを開いたら
青森県秋田県山形県へは配送できないので受付しません」
トップページにそう書かれてあって、凄くショックだったって


もちろん、そのときは東北自動車道も通ってなかったし
すぐに配送できないのはわかってはいたけど、予約注文でいいのに・・・って
受付までしてくれないことに、中央から見放された気分だったそうです


流通が止まること、それがどういうことなのか
深く考えたことはありませんでしたが
中央でも、いろんなものが買いだめなのか買占めなのか
なくなっているみたいですし、地方にまわってくるのはいつになることやら
弘前では営業していなかったり、19時で閉店というコンビニがたくさんあります
営業しているコンビニも棚には商品がほとんどありません


極端な自粛ムードが漂っていて、春の書き入れ時に
あらゆる宴会ごとがキャンセルされ、飲食業界は悲鳴をあげています


被災地への復興支援はもちろん必要ですが
被災地ではない地域では普段どおりの生活をしないと
経済が滞ってしまいます



東北電力は来週も計画停電を実施しない予定であることを発表しました
でも、これまでどおり、節電は必要なようです



今、何をどうすればいいのか、皆が混乱しているのかもしれません
私もその一人なのだと思います


被災地でも復興に向けて歩き出しているとき
福島県相馬市長のメルマガに感銘を受けました


今、自分にできることをしっかりと見極めて
根拠のないおかしな情報に惑わされることなく
一日一日を大事に過ごしていきたいと思います




長すぎですね、最後までお付き合いくださった方
ありがとうございます


さて、もう寝る時間だ・・・