しあわせな空間


弘前城築城400年祭記念事業
弘前城 薪能」を見てきました
能と狂言と半能をそれぞれ1演目ずつ


狂言は以前1度だけ見たことがありますが
能は初めてです
人間国宝が2人も出演され
薪を焚いて野外での公演
貴重なものを見せてもらいました


能や狂言について語るほどの知識はないので
素晴らしかった、ということだけにしたいのですが
少しですが気になったことがあったので書かせてもらいます


薪能の会場は弘前城の本丸、チケットはS席とA席のみで1300席
席指定はなく、SとAのブロックに分かれているだけなので早い者勝ち
17時開場、18時開演だったので16時30分頃に会場に向かうと
当然というか、すでに長蛇の列



一番早い人は15時前から並んでいたらしいです
開場時間になり、ぞろぞろと本丸へ移動





わずか1300席の公演です
年齢層が高め(というかほとんど中高年)であろうことも予想できます
チケット販売時に座席は指定してあった方がよかったのではないでしょうか
この日がもし真夏日だったら?何事もなくてよかったです


中に入るとすでに3分の2の席は埋まっていました
てっきり、並んだ順に前の席から半強制的に座っていくのかと思っていたら
中に入ってしまえば自由に席が選べる状態でしたので
後から来る人の分の席取りをしている人も見受けられました


本丸の西側に組まれた舞台は思いのほか高く(150cmくらい?)
能舞台らしく四方に柱があります(太い柱でした)
S席正面の席は舞台に対して平行にパイプ椅子が並べられていて
舞台左の席は斜めに並べられていました


正面の席は埋まっていたので、左側の席に座りました
柱が邪魔になりそうなことが予想できましたが仕方ありません
能舞台には柱はつきもの、と思い席に着きました
始まってみたら案の定、シテの舞のときに柱に半分カブっていて
私の左側の席の人たちは全く見えなかったらしく
あちらこちらから「見えない」というつぶやきが・・・
おそらく、そのこころは「S席なのに」ではないかと
後方のA席は階段状になっていたので
あれくらい高さのある舞台ですから
A席の方が見やすかったのではないでしょうか
そもそもあの狭い場所でS席とA席を分ける必要はないように思いました




会場に入る前からまわりはよく見ていたつもりですが
立てられていた看板はおそらくこれだけ
席図と演目、配役などが書かれていました


会場内での注意などは事前にチェックした
ホームページにも載っていませんでした
トイレは会場の外だったので
「半券をもって行ってください」と
係の人がハンドマイクで叫んでいました


どうやら、飲食可だったらしく
コンビニで調達してきたらしいそばを食べている人もいました
歌舞伎でも幕間にはお弁当を食べたりしますから
そういう意味ではありなのかもしれませんね
事前に告知があれば、私も飲み物くらいは持って入りたかったです


ホームページに問い合わせフォームがあったので
不明な点は問い合わせしないといけなかったのでしょうね


会場内をカメラで撮影していた人がいて(報道関係の人ではない)
私も記念に1枚くらいは撮影しておきたい気もしたので
念のため、係の人に上演前の会場は撮影してもいいのか尋ねると
「会場内での撮影はご遠慮ください」とのこと
ダメなものを写す気はさらさらないので別にいいのですが
「写している人いますよ」と言うと(←意地悪)慌てていました


そこから「携帯電話などでの撮影はご遠慮ください」
またもやハンドマイクで叫んでいました


屋外でやるイベントではよくあることだと思いますが
このハンドマイクで叫ぶ声はただの雑音
全く耳に入ってこないと思うのですが、どうですか?


会場内での注意事項があるなら事前に告知するか
パンフレットと一緒に印刷物を配るか
そういう配慮があってもよかったのではないかと思います
初めてやることですから主催者側も気づかなかったのでしょうか
劇場では当たり前な禁止事項も、野外だといいのかな?
なんて思うこともありますから


上演中もつばのある帽子を被ったままの人
脚を組んで座っているせいか私の椅子をやたらに蹴る人
(途中、我慢できずに注意しました)
シテとワキが舞台から去っていくときの拍手も変な気がしましたが
これは賞賛の気持ちの表れということでやむを得ないとしても
謡や囃子の方たちが舞台上にいるうちに立ち上がったり、話し始める人
休憩時間に「(演目の)全然意味わからないな〜」と大きな声で言う人


ごく一部ですけどマナーの悪い方がいて残念でした


上演が終わると薪が焚かれている舞台へ近付く人がたくさん
皆さん、撮影していました
舞台の前には主催者と思われる法被を着た人が何人かいましたけど
誰も、何も言わないし、撮影してもよかったのかもしれません
繰り返しになりますけど、私はダメだといわれたことはやりません
こういう場所でのルールは守ってこそだと思うので




演じる人、見る人、公演を支えるスタッフ
その場にいる人全てが、その公演を成功させよう
いいものにしようという気持ちでそこにいること
そのための注意喚起は徹底する必要があるし
ルールやマナーは皆が守らなければ意味がない


そこに集う人の気持ちがひとつになることで生まれる
しあわせな空間、それを知っているから
こういうちょっとした配慮のなさとか
マナー違反ルール違反、そういうものが残念でなりません


色々描きましたけれど、屋外で行われたこの薪能
梅雨のど真ん中であろうこの日に公演日程を組んだ
主催者の勇気に敬意を表し、公演の成功をお祝いしたいと思います
雨が降らなくて本当によかったです
しかし・・・超寒かった!


少しだけ、と言いながらずいぶん長くなりました
あまり楽しい内容ではなくて申し訳ありません
最後まで読んでいただきありがとうございました







今日の弘前、風が強かったです
そして少しだけ暑かったです
28℃ですから、ほんの少しですけどね
風が強いとあまり窓を開けられないし
机の上はザシザシ・・・
何度も言いますが、風が嫌いです


明日は雨予報、少なくともザシザシはしませんから
ちょっと安心です